Part2. イギリス雑誌の編集長として

幻の雑誌!?『英国特集』

『クオリティ・ブリテン』の編集担当を続けるなかで、ロンドンでの3年間の駐在を経験(90年代後半)しましたが、この経験がその後の雑誌作りを変えました。滞在中に現地で活躍するフォトグラファーやライターたちと仕事をする機会に恵まれたことで、旅行者視点ではなく在住者視点でイギリスを見ることができるようになったのです。そして、現地発の情報を盛り込んだ新しい媒体を作ってみたい…その思いが次第に強くなっていきました。

そして2004年、「英国」だけをテーマにした日本初の雑誌『英国特集』が誕生します。『クオリティ・ブリテン』は英国政府や企業の活動を紹介するのが目的でしたが、この『英国特集』は英国ファンのためのメディアでありたい、そういう思いで現地のスタッフたちとともに情報を発信し続けました。

この雑誌では、創刊当初から各号で異なるテーマを設けようと決めていました。創刊号ではカントリーサイド、以降アフタヌーンティー、アンティーク、ガーデン、犬との暮らし、そして旅と、各号で異なる特集テーマに取り上げたのですが、そのおかげでそれぞれの分野で活躍する方々と出会うことができ、編集者としての見方が広がっていったように思います。

この雑誌は6冊で終わり、『RSVP』というタイトルにリニューアルするのですが、その内容の濃さから、いまだに「『英国特集』はよかった!」という声をいただきます。いま読み返すと、編集者視点では作りの粗さを感じるところが多々あるのですが(自分自身の能力の問題なのですが……)、その一方で、全体としてはユニークな雑誌に仕上がっているなと、当時の自分を褒めてあげたく(⁉︎)なります。


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