Part3. 私の仕事の舞台裏へ

編集者という舞台


『英国特集』『RSVP』が編集者としてのメインの仕事でしたが、単行本には、雑誌作りとはまた違った面白さがあります。私が手がけた本はもちろんイギリスをテーマにしたものがほとんどなのですが、なかにはダージリン(インド)の茶園の情報を網羅した単行本もあります。これはRSVP6号でダージリンを取材した際に、当時のキャッスルトン茶園マネージャーから、ダージリンの専門書籍の必要性を説かれたのがきっかけでした。

また、阪急英国フェアのバイヤー・桑原渉氏との共同プロジェクトとして、彼が手掛けた英国フェアの舞台裏を振り返る単行本も発行しました。阪急うめだ本店の英国フェアは、阪急百貨店の看板催事。桑原氏がその催事の担当なったのと、私が『英国特集』を創刊したのはほぼ同じ時期だったということで、その後10年以上にわたる関係の総まとめのような意味もありました。

ブリティッシュ・プライドを立ち上げて以降、イベントや催事の仕事が多くなり、出版・編集業からは遠ざかっていましたが、やはり長年続けてきた編集者としての仕事への思いは断ち切れませんでした。そんな時に「地球の歩き方」の旧知の編集者が「これまでの蓄積を1冊の本にまとめませんか?」と声をかけてくれたのです。私は迷うことなく「アフタヌーンティーをテーマに。ガイドブックでなはなく、旅に誘う本に」と提案しました。

2019年5月に発行された私の著書『アフタヌーンティーで旅するイギリス』(実は自分が著者になったのですがは初めてのことです)は、これまで私自身が訪れたカントリーハウスホテル、マナーハウスホテルのなかでも特にお気に入りを中心に紹介していますが、アフタヌーンティーファンから「イギリス旅行のためのバイブル」と評価をいただいています。

2020年は、自宅サロン「ロイヤル・エンクロージャー」を主催する小坂真理子さんの著書『英国式 素敵なサロンの作り方』、株式会社コッツワールド代表・小尾光一さん著者の『英国ホテルに魅せられて』を発行させていただきましたが、これを機会に、今後は編集者・出版社としての活動をもっと増やしていきたいと考えています。

次なるプロジェクトは、スリーティアーズのシェフ、一ノ木理恵氏の解説によるスコーンのレシピ本です。製菓の世界に長く身を置き、イギリスでの滞在中にもさまざまな経験を重ねてきたシェフのスコーン理論を解き明かすという、編集者の力量が問われるテーマですが、その分やり甲斐もあります。お楽しみに。


これまでに手がけた書籍

イギリスパブリックスクール案内イギリスのパブリックスクールに子どもを留学させたい方向けのガイド本。関根彰子著
ダージリン茶園ハンドブック    ダージリンの茶園、紅茶の特徴をまとめた本。ハリシュ・ムキア著
王室の秘密は女王陛下のハンドバッグにあり 王室付きの新聞記者が発行した本の翻訳版。フィル・ダンピェール&アシュレイ・ウォルトン著、あまおかけい訳
阪急英国フェアの舞台裏阪急英国フェアがいにして人気になったかをバイヤーの視点で解き明かす。桑原 渉著
A HISTORY OF DAKSDAKS115年の歴史を貴重なビジュアル資料と共に振り返る。ジャパン・ダックス・シンプソン事務局
究極のインテリア ロココとヴィクトリアンアンティークショップ「夢織」代表の、イギリス&フランスアンティークへのこだわりをクオリティの高い写真で紹介。萬田あけみ著
英国住宅に魅せられて建築のエキスパートの視点から、英国住宅を解説。小尾光一著
アフタヌーンティーで旅するイギリス私の「初の」著書です。
英国式素敵なサロンの作り方自宅サロン、ロイヤルエンクロージャー主宰者のサロン作りをビジュアルとエッセイで紹介。小坂真理子著
英国ホテルに魅せられて建築のエキスパートとしてイギリス各地のホテルを泊り歩いた経験をまとめた一冊。小尾光一著

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